世界遺産 紀伊山地の霊場と参詣道

 2004年7月に世界遺産リストに登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」は、奈良県・和歌山県・三重県にまたがる3つの霊場と参詣道が登録対象となっています。
 3つの霊場とは、修験道の拠点である吉野・大峰(奈良県)、真言密教の道場である高野山(和歌山県)、そして熊野信仰の中心である熊野三山(和歌山県)のことで、これらの霊場へと通ずる参詣道が熊野古道です。
  起源や内容の異なる三つの山岳霊場が古来より人々の訪れる所となり、多くの信者たちが1000メートル級の山々の連なる紀伊山地の険しい道を神仏の加護を願って歩き、それが今日極めて貴重な遺産となったのです。

        吉野  

 平安時代に役行者(えんのぎょうじゃ)が開山したと伝えられる金峯山寺を中心にした修験道の地です。南北朝時代には、後醍醐天皇が吉野朝廷(南朝)を現在の吉水神社で成立させた所でもあります。

          

          高野山

 816年空海(弘法大師)によって創設された金剛峯寺をはじめ数々の寺院からなる真言密教の霊場です。 



           熊野三山熊野本宮大社、熊野那智大社、熊野速玉大社の三つの神社の総称です。)

             熊野本宮大社

 田辺市本宮町にあって、熊野三山の中心として全国に3000社以上ある熊野神社の総本宮です。中世においては多くの貴族達がこの地を訪れ、中でも後白川上皇は34回も「熊野御幸」を行ったそうです。
 かつては熊野川の中洲(大斎原)にありましたが、1889年(明治22年)の水害で現在の地に再建されました。
             

             熊野那智大社

 東牟婁郡那智勝浦町にあり、古来那智の滝への崇拝からおこった霊場です。標高約500mの地に隣接して那智大社と青岸渡寺があり、熊野三山の中で最も神仏習合時代の名残を残しています。

             熊野速玉大社

 本宮大社から熊野川をずっと下った河口の新宮市新宮にあります。参道脇には平重盛の手植えと伝えられている国の天然記念物に指定されている梛(なぎ)の木があり、この葉は道中の魔よけになると信じられています。


          熊野古道

 紀伊路、小辺路、中辺路、大辺路、伊勢路、大峯奥駈路の6路を指しますが、紀伊路は世界遺産に含まれていません。